Amazonで「ミニPC」を見ていると、「GMKtec」という会社のミニPCが結構出てきますよね。
スペックも高くて、値段も安い、コスパに優れた商品が多いです。
ですが、このGMKtec、中国の企業のため、「安かろう悪かろうじゃないの?」とか「品質が心配」、そんな声が聞こえてきそうです。
GMKtecの企業情報については、以下の記事が参考になると思います。GMKtecの所在地についても詳しく書いているので、参考してみてください。
>GMKtecのミニPCはどこの国の製品?評判は?その疑問にお答えします
上記の記事でも書いていますが、ミニPC自体が比較的新しく広まってきたパソコンで、なかなか手を出すのに勇気がいるかもしれません。
そこで、今回はGMKtecの方より「Nucbox M6」というミニPCをご提供いただき、その性能や使い心地についてレビューをしていきます。
パソコンの購入を考えているそこのあなた!この記事を読めばこのミニPCも候補の1つに入ってくること間違いなしです!
結論としては以下の通り。
- メモリ16GB積んでいてSSDも軽快に動くので、ストレスは全くない
- 大きさも非常にコンパクトで置き場所に困らない
- デュアルディスプレイにするときは、モニターの端子の対応を要確認
- 内蔵GPUでは重いゲームをするのは難しい。軽いゲーム程度であればできる
- コスパ的にはメモリ32GB、SSD1TBのものを選ぶべき
今回レビューしたのは下の機種です。
下記の商品が上記の商品のメモリが32GB、SSDが1TBに増量された製品になります。
GMKtecのミニPC「Nucbox M6」のスペック
まずはGMKtecのミニPC「Nucbox M6」のスペックについて表にまとめます。
製品名 | Nucbox M3 |
---|---|
OS | Windows11 Pro |
CPU | AMD Ryzen 5 6600H (PassMark:19124) |
メモリ | 16GB(DDR5 4800 16GB✕2枚) |
ストレージ | 512GB SSD(NVMe) |
グラフィック | Radeon 660M(3DMark Time Spy:2145) |
無線LAN | Wi-Fi 6E対応(最大2.4Gbps) Bluetooth 5.2 |
端子 | HDMI×1、Display Port×1、USB 4.0(Type-C)×1、3.2(Type-A)×3、4.0(Type-C)×1 2.5GbpsLANポート×2、ヘッドホン端子×1 |
電源 | 19V 6.32A 120W電源 |
GMKtec Nucbox M6の付属品
宅配便で送られてきたGMKtec製のミニPCの中身を見ていきます。
付属品はまずはACアダプタ(と同じ箱にGMKtecの保証書となるカードが入っていました)。
ACアダプタとコンセントをつなぐケーブルとHDMI端子、そしてVESAマウントのプレート。
以上のものが付属しています。
GMKtecのミニPC Nucbox M6の寸法・重量
本体は非常に小さく、手のひらに載ってしまうくらいのサイズです。小さい筐体でスペースを取りません。
縦・横ともに129mmでほぼ正方形の形をしています。
高さはゴム足を入れないで計測すると47.8mm、ゴム足も入れて計測すると51.5mmでした。少しページ数の多い単行本くらいの厚さですね。
重量を計測してみると、本体は525g、ACアダプタとコードで518gと両者を合わせて1kgと少しという重量になります。
例えばですが、これにVAIOのわずか325gのディスプレイと、126gの超軽量キーボードを組み合わせれば、ノートパソコンを持ち運ぶより軽い重量で移動することが可能になりますね。
GMKtecのミニPC Nucbox M6の端子類
電源ボタン側にはUSB3.2(Gen2)×2、USB4.0(Type-C)×1、イヤホンジャックがついています。USB Type-Cは映像出力にも対応しているUSB Type-Cです。
続いて背面側の端子です。USB3.2(Gen2)×1、USB2.0×1、HDMI端子×1、Display Port×1、DCジャックと有線LANポート×2がついています。
事前に調べておけばよかったのですが、デュアルディスプレイに憧れがあり、同じモニターを2台購入したのですが、そのモニターがHDMIしか対応しておらず、USB Type-CにもDisplay Portにも対応していない製品でした。仕方なくDisplay PortをHDMIに変換するケーブルを購入してデュアルディスプレイにしました。この製品を購入してデュアルディスプレイにする場合は、HDMI、Display Port、USB Type-Cの中からいずれか2つを選択する必要があるので、いずれか2つに対応したディスプレイを購入することをおすすめします。(トホホ)
欲を言うと上記の理由でHDMI端子がもう1つ欲しいと思いましたが、付いている端子類で必要十分なのではないかと思います。
実際にデュアルディスプレイで使用している様子は以下のような感じです。
GMKtecのNucbox M6のWindows 11 認証状況
よく安い中華製パソコンで行われているのが、Windowsのライセンスが「ボリュームライセンス」という、販売するパソコンには使ってはいけないライセンスだった、なんてもの。
本来はボリュームライセンスは、会社内で複数パソコンを使用するなどのときに、会社内での使用に限って認められるライセンスなのですが、それの場合安くインストールできるため、そういった違反が横行している状況にあります。
では、そのWindowsのライセンスを確認する方法はどうすればよいのでしょうか。 これの確認方法は以下の通り。
- コマンドプロンプトを開く
- slmgr / dli と入力してEnterキーを押す
- 出てきたダイアログボックスの内容を確認する
すると上記のように表示され、今回の場合はリテールライセンスであることがわかります。このように「RETAIL」や「OEM_〇〇〇」のようにOEMであれば大丈夫です。
しかし、「VOLUME_MAK channel」や「VOLUME_KMSCLIENT channel」などど表示された場合、ボリュームライセンスなので、最悪の場合、Windowsの認証が出来ずに使えなくなる可能性もあります。
その場合はメーカーに対応をお願いするか、手持ちのWindowsを再インストールする、もしくは別のOSを入れるなどの対応をしなくてはいけなくなりますね。
今回、GMKtecの製品については、上記のようにリテールライセンスだったので、大丈夫でした。
GMKtecのNucbox M6の各種ベンチマーク
GMKtecのNucbox M6 SSD性能
ストレージにはHDDではなく、読み書きの速いSSDを使用しています。
読み書きの速度を計測するため、「Crystal Disk Mark」と呼ばれるベンチマークソフトを利用しました。
流石はSSD、読み書きともに3000MBを超える数値を出しています。
この数値であれば、普段使いで読み書きが遅くてイライラすることはまずないと思います。
安いミニPCはSATA接続のものもありますが、それと比較してこのNVMe規格のPCIe接続のものは転送速度が非常に速く、快適に動作してくれます。
GMKtecのNucbox M6 CPU性能
CPUの性能については、PassMarkベンチによると19124となっています。2万を超えてくると、グラフィックボードの搭載を前提として3Dグラフィックの重めのゲームをやったり、3DCADなども動かしたりできるということのようです。
自前でもCPUの性能を測ってみようということで、「CINEBENCH R23」というソフトを動かしてCPUの性能を測ってみました。
上記の図はマルチコアでの計測値です。10,003ポイントとなっており、Intel第9世代の最高峰CPUであるCore i9-9880Hよりも高い性能を示しています。
目安ですが、10000を超えてくれば動画編集や3D制作などの比較的重い作業もこなすことができると言われています。
→「ALL SEASON Cinebenchのスコアの目安と見方を解説!最適なCPUの性能を知ろう」を参考にしました。
各社このCPUを載せてエントリーのゲーミングPCを作るとあって、比較的性能は高いです。
続いてはシングルコアでの計測値です。1,485ポイントとなっており、第11世代のCore i7 1165G7よりも高い数値を示しています。
GMKtecのNucbox M6 ゲームに関するベンチスコア
グラフィックボードはCPUに内蔵されている「Radeon M660」です。
前の世代の内蔵グラフィックに比べて性能が格段に上がったということではありますが、グラフィックカードを搭載したものと比べると心もとないのではないかと思います。
というわけで、今回は比較的軽いと言われる「ドラゴンクエストⅩ」、中程度の重さの「FINAL FANTASY ⅩⅣ」、かなり重めの「FINAL FANTASY XV」のベンチマークソフトを動かして、プレー可能なのかを見ました。
まずはドラゴンクエストⅩです。グラフィック設定は「最高品質」で解像度は「1920×1080」のフルHD、表示方法は「フルスクリーン」で実施をしました。
その結果、スコアが「9201」の「とても快適」と表示されました。やはりCPU性能と内蔵グラフィックの性能で、軽めのゲームであれば快適に動作することがわかりました。
続いて「FINAL FANTASY ⅩⅣ」で試してみました。
設定は左の画像が「最高品質」、右の画像が「高品質」で走らせた結果です。
両者とも「設定変更を推奨」と出てしまいました。
そこで「標準品質」で走らせてみたところ、「普通」という結果に。
やはりグラフィックボードが入っていないため、なかなかゲームをするのは厳しいですね。
では最後に「FINAL FANTASY XV」です。
このゲームはかなり重いことで有名ですが、やはり「標準品質」でも「重い」の判定になってしまいます。
そこで「軽量品質」で走らせてみたところ、「普通」の判定になりました。やはりこういった3Dの重いゲームを動かすにはグラフィックボードが必須であるということですね。
GMKtecのNucbox M6レビューのまとめ
GMKtecのNucbox M6を今回ご提供いただいてレビューをしました。その結論としては以下の通り。
- メモリ16GB積んでいてSSDも軽快に動くので、ストレスは全くない
- 大きさも非常にコンパクトで置き場所に困らない
- デュアルディスプレイにするときは、モニターの端子の対応を要確認
- 内蔵GPUでは重いゲームをするのは難しい。ライトなゲーム向け
- コスパ的にはメモリ32GB、SSD1TBのものを選ぶべき
今回レビューしたのは下の機種です。
下記の商品が上記の商品のメモリが32GB、SSDが1TBに増量された製品になります。
このGMKtecという会社がどのような会社なのかについては、以下の記事を参考にしてください。
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