Amazonで最近目にすることが多くなったミニPCですが、見たことないようなメーカーがずらりと並んでいて、「本当に大丈夫なの?」って思ってますよね?
私自身もそうでしたし、色々と出てくる会社がどんな会社なのか知りたいなぁと思っていました。
でもAmazonの販売業者の情報からGoogleでたどっても全然情報が出てこない!
じゃあ自分で調べてみようということがきっかけで、Amazonの業者がどのような会社なのかをまとめようと思い立ち、今にいたります。
今回はミニPCやタブレットを販売している「BMAX」という会社について調べていきます。
結論としては以下の通りです。
- BMAXは中国の会社で、Amazonでは「BMAX直営店」(広東省広州市)と「BMAXIT専門店」(香港)という2つの販売元で運営しています。
- 主力製品はミニPCで、特にIntel N100搭載モデル(メモリ16GB、SSD 512GB)は25,000円を切る価格で3画面出力に対応しており、コストパフォーマンスに優れています。
- ノートパソコン(Laptop)は現在Amazonでほとんど売り切れ状態で、会社の注目製品がミニPCにシフトしている可能性が高いです。
- タブレットについては、10インチモデルが軽量で電池持ちが良いという評価がある一方、カメラの品質やスピーカー性能が劣る、中国本土でのサポート対応に課題があるなどの指摘があります。
BMAXは中国の会社
AmazonでBMAXを調べてみると、「BMAX直営店」と「BMAXIT 専門店」という2つの販売元が存在します。
それぞれBMAXの製品を取り扱っていますが、販売業者や住所が異なっており、別の会社が運営していることになっています。
これは、他の中国の会社でも同じように一つのブランドを別々の会社が取り扱うことがよくあります。
中国系の企業ではままあることですね!
例えば、GEEKOMという会社もそのように別会社がいくつかあり、日本で販売している会社とアメリカで販売している会社が別ということがよくあります。
「BMAX直営店」は中国広東省の広州にある会社
「BMAX直営店」の住所を「百度一下」という中国版の検索サービスを利用して調査しました。
Amazonに掲載されている住所は「天河区长福路203号B4A05单元」となっていて、これは広東省の広州市にあります。
Amazonで販売をする中国系企業は広東省の深圳に会社を置いていることが多いのですが、「BMAX直営店」は深圳から北西に100キロほど離れた広州市に住所がありました。
「天河区长福路203号」を日本語に直すと、「天河区長福路203号」となります。
そこには「长兴智汇商务中心」、つまり「長興智恵ビジネスセンター」があり、このビルに入居しているようです。
比較的簡素なビルですね。このB座の4階の05というユニットがオフィスを構えている部屋になります。
中国メーカーについてまとめた「Made in China」というサイトでも、BMAXの住所を以下の図のように示していて、上記の住所と同じ場所を示しています。
「BMAXIT 専門店」は香港にある会社
続いて、「BMAXIT 専門店」について調査をしました。
住所を見てみると、「FLAT/RM 704 7/F, BRIGHT WAY TOWER, 33 MONG KOK ROAD MONG KO MONG KO」となっています。
これを日本語に直すと、「香港九龍旺角旺角路33号ブライトウェイタワー7階704号フラット」となります。香港にオフィスを構えているようです。
Googleストリートビューで見てみると、次の建物になります。
この建物の7階に入居していることになっているようです。
ここまでをまとめると以下のようになります。
・BMAX製品を取り扱うのは「BMAX直営店」と「BMAXIT専門店」の2つの販売元がある
・「BMAX直営店」は広東省の広州市に、「BMAXIT専門店」は香港にオフィスがある
・中国系企業はこのように同じブランドを別の会社で販売することがよくある
BMAXの商品ラインナップ
BMAXの商品ラインナップとしては、以下のものがあります。
まずはミニPCです。
種類は多くはありませんが、コスパに優れた製品を出しています。
続いてはノートパソコン(Laptop)です。
MaxBook(マックス・ブック)という名称、なんか某メーカーのノートパソコンに似てる気が・・・(笑)
最後に、タブレットです。
ではそれぞれについて価格あたりの性能を調査して、ランキング化してみました。
CPUの性能はPassMarkというベンチマーク(CPUの性能を数値化したもの)を参考に算出しています。
それぞれの数値を価格で割ったものでコストパフォーマンスを算出し、それぞれの順位を足し合わせたものを総合点数をし、順位を出しています。
BMAXのミニPCのコスパランキング
総合点数 | 総合順位 | Amazonリンク | Amazon値段 | メモリ | メモリ/価格 | メモリ順位 | SSD容量 | SSD容量/価格 | SSD順位 | CPU | Passmark | PM/価格 | Passmark順位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
5 | 1 | Amazonへ | 22,499 | 16 | 7.111427175 | 1 | 512 | 22.75656696 | 2 | Intel N100 | 4,876 | 2.167207431 | 2 |
12 | 2 | Amazonへ | 22,999 | 12 | 5.217618157 | 5 | 512 | 22.26183747 | 3 | Core i3-1000NG4 | 4,523 | 1.966607244 | 4 |
15 | 3 | Amazonへ | 29,890 | 16 | 5.352960856 | 3 | 512 | 17.12947474 | 5 | Intel N100 | 4,876 | 1.631314821 | 7 |
17 | 4 | Amazonへ | 38,999 | 16 | 4.102669299 | 8 | 512 | 13.12854176 | 8 | Ryzen 7 5825U | 19,834 | 5.08577143 | 1 |
18 | 5 | Amazonへ | 39,998 | 16 | 4.00020001 | 8 | 1024 | 25.60128006 | 1 | Core i7-1060NG7 | 6,466 | 1.616580829 | 8 |
18 | 5 | Amazonへ | 55,160 | 16 | 2.900652647 | 11 | 1024 | 18.56417694 | 4 | Core i5-1145G | 11,234 | 2.03662074 | 3 |
19 | 7 | 32,990 | 16 | 4.849954532 | 7 | 512 | 15.5198545 | 7 | Intel N100 | 5,506 | 1.668990603 | 5 | |
19 | 7 | 29,999 | 16 | 5.333511117 | 4 | 512 | 17.06723557 | 6 | Intel N97 | 3,851 | 1.283709457 | 9 | |
22 | 9 | 12,698 | 8 | 6.300204757 | 2 | 128 | 10.08032761 | 10 | Celeron N4000 | 1,485 | 1.169475508 | 10 | |
25 | 10 | 40,999 | 16 | 3.902534208 | 9 | 512 | 12.48810947 | 8 | Core i5-1030NG7 | 6,789 | 1.655894046 | 6 | |
28 | 11 | 15,799 | 8 | 5.063611621 | 6 | 128 | 8.101778594 | 11 | Celeron N4000 | 1,485 | 0.9399329071 | 11 | |
36 | 12 | 30,000 | 8 | 2.666666667 | 12 | 128 | 4.266666667 | 12 | Celeron N4120 | 2,485 | 0.8283333333 | 12 |
1位になったのは、CPUがIntel N100を搭載し、メモリ16GB、SSDが512GB積んだミニPCです。このスペックで25,000円を切る価格は驚異的ですね。
3画面出力に対応しており、YouTubeを見ながら文書を書いて、その隣にスプレッドシートを表示しておく、これをそれぞれの画面でできるんですから、非常に便利です。
CPUはN100とそこまで力のあるものではないので、動画編集をゴリゴリやったり、3Dゲームを動かしたりというのは厳しいですが、普段使いなら問題ないレベルです。
例えば、リビングでYouTubeを映すために使う、そんな使い方もできるミニPCだと思います(場所も取らないですしね)。
続いて本来ならば2位の製品ですが、正直この2位の製品を買うならば1位の製品を購入したほうがよいと判断できるので、ここでは紹介しないでおきます。どうしても2位の製品がほしい場合は、表から飛んでください。
今回、ご紹介したいのは、コスパランキングでは4位なのですが、CPUをそれなりのスペックがほしいということを考えると、この製品がよいと考えられる製品です。
CPUにRyzen 7 5825Uを積んでいて、PassMarkベンチで20,000近い数値を出しています。
LenovoのサイトにPassMarkの数値での目安が掲載されていて、20,000を超えると快適な動作が期待できるとあります。
もしより快適な動作や、少し重い作業をさせたい(マルチタスクとか)と考えているならば、この機種を選択するのも手かなと思います。
では、この2機種の口コミの概要をまとめていきます。
まずは良いと評価した口コミについてです。
コストパフォーマンスに言及している口コミが多数ありました。確かに、スペックの割に価格が低いので、その点でのコスパについては申し分ないと思います。
2万円台、3万円台でこの性能があるのなら、普段使いには十分という声も多かったです。
続いて悪いと評価した口コミについてです。
一部の不具合でIntel N100のCoreが常に100%使用率になってしまうことがあるそうで、その場合は初期不良ということで返品等を受け付けています。
もし、軽い作業でもファンが回り続けているなどがあれば、初期不良の可能性があるかもしれません。
また、「ボリュームライセンス」とは本来、法人に与えられるライセンスで、会社のPCのWindowsを複数個用意する際に使用されるものです。
つまり、このような販売用のPCにはOEMライセンスで販売されなければならないはずなのですが、ボリュームライセンスで販売してしまっていることがあるということです。
その場合、ほとんど聞いたことはありませんが、権利の関係で突然PCが使用できなくなるリスクがあります。
ライセンスに関しては、この記事が詳しいです。
その中でも紹介されていますが、コマンドプロンプト上で「slmgr -dli」というコマンドを打つと、以下のようなウィンドウが立ち上がってきます。
で、ここの「Operating System, OEM_DM channel」というところが「VOLUME_MAK」となっていたらボリュームライセンスということになります。
日本語インストーラーでインストールすると解決する場合もあるようですが、その辺についてある程度詳しい方でないと対処は難しいと思われます。
BMAXのノートパソコン(Laptop)のコスパランキング
をご紹介しようと思ったのですが、Amazonを調査してみるとLaptopの製品がことごとく売り切れていて、再入荷の目処も立っておらず、2製品のみしか現在Amazonで販売されていない状態です。
これはあくまでも予想ですが、BMAXのメインの製品がミニPCに移ってきていて、ノートパソコンの売れ行きがよくないため、作っていないのではないかと思われました。
したがって、ノートパソコンについてはランキング化せずにおきます。
もし製品を見たい場合は、以下のリンクから訪問してみてください。
BMAXのタブレットのコスパランキング
総合点数 | 総合順位 | Amazonリンク | Amazon値段 | メモリ | メモリ/価格 | メモリ順位 | SSD容量 | SSD容量/価格 | SSD順位 | CPU | Passmark | PM/価格 | Passmark順位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
4 | 1 | Amazonへ | 12,999 | 16 | 12.30863913 | 1 | 128 | 9.846911301 | 2 | UNISOC T616 | 2,672 | 2.055542734 | 2 |
5 | 2 | Amazonへ | 15,490 | 16 | 10.32924467 | 2 | 256 | 16.52679148 | 1 | UNISOC T606 | 2,672 | 1.724983861 | 4 |
11 | 3 | Amazonへ | 15,900 | 12 | 7.547169811 | 4 | 128 | 8.050314465 | 4 | Unisoc T606 | 2,672 | 1.680503145 | 7 |
12 | 4 | Amazonへ | 29,900 | 20 | 6.688963211 | 5 | 256 | 8.56187291 | 3 | MediaTek G99 Ultimate | 4,246 | 1.42006689 | 1 |
17 | 5 | Amazonへ | 20,900 | 12 | 5.741626794 | 6 | 128 | 6.124401914 | 6 | Unisoc T606 | 2,672 | 1.2784689 | 8 |
ー | ー | Amazonへ | 7,990 | 8 | 10.01251564 | 3 | 64 | 8.010012516 | 5 | 不明 | 0 | 3 |
BMAXのタブレットで1位を獲得したのは、10インチのAndroidタブレットになります。
タブレットのメモリーについては、元から入っているRAMの他に、SSDの方をRAMのように使用する拡張という技術が使われることが多いです。
メモリー容量を多くすると常に通電させなければいけない領域が多くなり、電池の減りが早くなるため、メモリーが足りなくなった場合にはストレージをメモリ領域に割り当てるという仕組みになっています。
そのため、「8✕8拡張」という風に書かれています。
2024年11月7日時点で口コミの数は177個あり、その☆の平均が3.5という数値です。これを高いと見るか低いと見るかは別れるかと思います。
良いと評価している口コミは以下の通り。
軽さについて言われていることが多く、この価格の10インチタブレットでは最軽量なのではないかと書かれていました。
軽いことで長時間の使用でも疲れずに使えるので、この点はすごくよいと書かれていることも多かったです。
バッテリーの持ちもよいとのことで、屋外での使用もよいでしょう。
一方の評価の低い口コミです。
安い製品のため、カメラやスピーカーに過度な期待をするのはダメかもしれませんね。
また、日本に会社がなく、中国本土でのサポート対応となるということで、その対応はどうしても良くない状態になります。
なかなか日本語が通じず、というような状況があったり、修理のために中国へ製品を送らなければならなかったりということがあるようです。
BMAXはどこの国?ミニPCやタブレットの評判は?に関するまとめ
- BMAXは中国の会社で、Amazonでは「BMAX直営店」(広東省広州市)と「BMAXIT専門店」(香港)という2つの販売元で運営しています。
- 主力製品はミニPCで、特にIntel N100搭載モデル(メモリ16GB、SSD 512GB)は25,000円を切る価格で3画面出力に対応しており、コストパフォーマンスに優れています。
- ノートパソコン(Laptop)は現在Amazonでほとんど売り切れ状態で、会社の注目製品がミニPCにシフトしている可能性が高いです。
- タブレットについては、10インチモデルが軽量で電池持ちが良いという評価がある一方、カメラの品質やスピーカー性能が劣る、中国本土でのサポート対応に課題があるなどの指摘があります。
より安心な買い物をしたいのであれば、やはり日本のメーカーが安心です。以下の記事が参考になると思います。
コメント