CHUWI (ツーウェイ) の危険性は？どこの国のメーカー？その疑問にお答えします

Amazonにたくさんの無名メーカーのパソコンが並んでいますが、CHUWIってどんな会社なの？と疑問に思いますよね。

このCHUWIという会社は中国系企業なのですが、よく中国系企業だと「マルウェアが混入している」とか「バッテリーが火を吹いた」とかそういう危険性について見聞きする機会があると思います。

このChuwiは果たして本当に大丈夫なのだろうか、そういう疑問があると思います。

以下が結論になります。会社についての調査結果が結構長いので、製品について見たい人は目次から飛んでください。

もし、安心してノートパソコンを購入したいのであれば、下記の記事が参考になります。

もし、国内製のパソコンをお探しであれば、マウスコンピューターはかなりおすすめのメーカーです。余計なソフトが入っておらず、サポート体制もしっかりしています。

CHUWIについて

CHUWIは中国語で「驰为」と書きます。日本語で言うと「馳為」ですね。本来は「驰」は「chi」、「为」は「wei」と発音するので、「chiwei(チーウェイ)」というピンイン（中国語の読み方）になるはずですが、なぜか「CHUWI」なんですね。

意味としては「驰」は「速く走る」とか「広める」、「为」は「為す」とか「みなす」です。

きっと「素早く自分たちの技術を広めたい」というような意味があるのではと考えられます。

そのCHUWIですが、Amazonなどを調べていくと、非常に調査に手間がかかりました。

その理由として、調べれば調べるほど「CHUWI」に関連する会社が出てきて、いったいどこがこの企業の本体なのかが分かりにくい状態だったからです。

中国企業ではよくあることなのですが、調査に２週間ほどかかってしまったというのが実情です。

CHUWIはAmazonで２つの販売会社「CHUWI-JP」と「CHUWI直営店」を持っている

CHUWIをAmazonで見ていくと、販売会社は２つあります。

１つは「CHUWI-JP」と、もう１つは「CHUWI直営店」です。なぜAmazonに２つの販売会社があるのかは謎ですが、CHUWI-JPの方は日本法人としての販売、もう一つは中国の本土からの販売なのではないかと考えられます。

まずはCHUWI-JPについて調査をしていきます。

CHUWI-JPは「深圳」にある「智谷科技有限公司」が販売元

販売会社は「zhigukeji shenzhen youxiangongsi」となっています。「shen zhen」は「深圳」、「you xian gong si」は「有限公司」で株式会社のことです。

会社名の「zhi gu ke ji」は「智谷科技」になります。

上記のサイトに「智谷科技有限公司」が「CHUWI」ブランドを扱う会社であることが書いています。（上記サイトのSSL通信が上手く機能していないのか、「保護されていない通信」と表示されてしまうので、注意しましょう）

続いて、その住所です。

「longhuajiedao」は「long hua jie dao」となり、「(深圳市龙华区)龙华街道」で「龍華街道」が日本語訳になります。

「yousongshequ」は「you song she qu」となり「油松社区」、「lijinchenggongyeyuan」は「li jin cheng gong ye yuan」「利金城工业园」つまり「利金城工業庭」の意味です。

「3haochangfang4lou」は「3 hao chang fang 4 lou」となり、「3号厂房4楼」となります。つまり「３号工場４階」という意味です。

すべてをつなげると、「深圳市龙华区龙华街道油松社区利金城工业园3号厂房4楼」、これが「智谷科技」の住所となります。

ちょっと見にくいですが、「利金城科技工业园」と書かれた近くに「智谷科技(深圳)有限公司」という表記があるのが分かります（赤丸で囲ったところ）。

上の画像は百度の地図のGoogleストリートビューと似た機能から持ってきた画像です。中央の白い建物が「智谷科技」が入居するビルです。

また、補足として、「全国法人リスト」というサイトでは、この「智谷科技有限公司」が2023年に日本で法人登録されていると書いています。

そして「PC Watch」のこの記事を見ると、2023年に「CHUWI日本専用公式サイト」がオープンしたとなっているので、その開設に合わせて日本でも法人登録を行ったものと考えられます。

CHUWI直営店は「深圳」にある「迪泰尔科技有限公司」が販売元

続いては、CHUWI直営店についてです。

販売業者は「shenzhenshi ditaier kejiyouxiangongsi」となっています。

「shen zhen shi」は「深圳市」、「di tai er」は「迪泰尔」、「ke ji you xian gong si」は「科技有限公司」です。

「迪泰尔」は英語の「detail(ディテール)：詳細」の中国語での当て字になります。

この住所は「bao an qu hang cheng jie dao」が「宝安区航城街道」、「huang tian she qu dong wang yuang gong ye qu」は「黄田社区东望洋工业区」です。

「5 hao chang fang 3 dong 401」は「5号厂房3栋401」となり、「5号工場3棟401」という意味になります。

これらの住所をすべてつなげると「深圳市宝安区航城街道黄田社区东望洋工业区5号厂房3栋401」です。

この中央の建物が3棟の建物で、この401に入居しているのが「迪泰尔科技有限公司」です。

そして、中国の企業を紹介するサイト(中国サイトです。開きたくない方は注意)で「深圳市迪泰尔科技有限公司」を見てみると、2004年にmp3プレーヤーを開発して、「漫音科技有限公司」として成立した、と書いています。

この「漫音科技有限公司」は「迪泰尔科技有限公司」の前身となる会社で、2010年に「迪泰尔科技有限公司」になりました。

この会社が「驰为(CHUWI)」ブランドを作っているということになっています。

補足：CHUWI日本専用公式サイトの会社は香港にある「驰为创新科技有限公司」

前述した「CHUWI日本専用公式サイト」の「特定商取引法表示」を見ると、販売業者は「馳為創新科技(深圳)有限公司」となっています。

そしてその住所を見ると「香港西営盤徳補道西246号　東慈商業センター1808室」です。

香港は深圳から30キロほどしか離れていない距離にある「特別行政区」です。そこに「馳為創新科技(深圳)有限公司」があります。

近代的なビルの18階に入居していると思われますが、看板などは発見することができませんでした。

会社名にブランド名の「驰为」を使っていますが、調べてみると2014年に成立したということなので、本社というよりも支店・支社の扱いであると考えられます。

CHUWIの調査まとめ～なぜ3つも会社があるのか謎

CHUWIに関連する会社として、以下の３つの会社があることがわかりました。

なぜ３つもCHUWIブランドを扱う企業があるのかについては、調査しても出てきませんでした。

直接、会社に聞くことで解決するかもしれませんが、いかんせん中国語ができないので、中国の会社に電話して聞くことは難しい状況です。

とにかく、CHUWIは複数の会社によって運営されているブランドだということが分かりました。

CHUWIの製品について

ではCHUWIの製品について見ていきましょう。

CHUWIはノートパソコン、タブレット、ミニPCを販売しています。それぞれ価格とメモリ容量、SSD容量、CPUのベンチマークを出し、価格あたりの性能で比較しました。

CPUのベンチマークについては、「PassMark」と呼ばれるベンチマークを利用ています。

それぞれの数値を価格で割り、見やすいように1桁目に数字が来るように桁調整をしています。

製品の価格についてはキャンペーン等で安くなっている状態は反映していません。

表の左端にAmazonへのリンクを貼り付けていますので、正確な価格はそちらの方からご確認ください。

CHUWIのノートパソコンのコスパランキング

まずはCHUWIのノートパソコンについてみてきましょう。

	総合順位	総合点数	品番	価格	メモリ	メモリ/価格	メモリ順位	SSD	SSD/価格	SSD順位	CPU	Passmark	PassMark/価格	PassMark順位
Amazonへ	1	5	MiniBook X	47515	12	2.525518257	2	512	1.077554456	1	Intel N100	5630	1.184888982	2
Amazonへ	2	8	GemiBook Plus	51800	16	3.088803089	1	512	0.9884169884	3	Intel N100	5630	1.086872587	4
Amazonへ	3	10	GemiBook XPro	33,899	8	2.359951621	4	256	0.7551845187	5	Intel N100	5630	1.660815953	1
Amazonへ	3	10	FreeBook	51765	12	2.318168647	5	512	0.9890852893	2	Intel N100	5630	1.087607457	3
Amazonへ	5	13	HEROBOOK PRO	31,900	8	2.507836991	3	256	0.802507837	4	Celeron N4020	1548	0.4852664577	6
Amazonへ	6	17	FreeBook	75,900	12	1.581027668	6	512	0.674571805	6	Intel N100	5630	0.7417654809	5

１位になったのは「MiniBook X」と呼ばれる製品です。

5万円を切る価格で、メモリが12GB、SSDが512GBを積んでいるなど、コスパに優れた製品です。

重さも918gと非常に軽く、持ち歩きしやすいサイズ。

しかし、画面の大きさが10.51インチと小型のため、メインPCというよりも外出時の作業用というようにサブPCとしての使い方がよいのかなと感じます。

CHUWIのタブレットのコスパランキング

次はタブレットについて見ていきましょう。

	総合順位	総合点数	品番	価格	メモリ	メモリ/価格	メモリ順位	SSD	SSD/価格	SSD順位	CPU	Passmark	PassMark/価格	PassMark順位
Amazonへ	1	3	Hi10 X pro-8	13,900	8	5.755395683	1	128	0.9208633094	1	Unisoc T606	2660	1.913669065	1
Amazonへ	2	7	Hipad X	14,900	6	4.026845638	2	128	0.8590604027	3	UNISOC T618	2547	1.709395973	2
Amazonへ	3	11	Hipad XPro	20610	6	2.911208151	3	128	0.621057739	5	Unisoc T616	3152	1.529354682	3
Amazonへ	3	11	I5-10210Y	56900	12	2.108963093	4	512	0.8998242531	2	Core i5-10210Y	4451	0.7822495606	5
Amazonへ	5	15	UBook X	46900	8	1.70575693	5	256	0.5458422175	6	Core i5-10210Y	4451	0.9490405117	4
Amazonへ	6	16	2023UBook XPro	62,900	8	1.271860095	6	512	0.813990461	4	Core i5-10210Y	4451	0.7076311606	6

１位になった製品は「Hi10 X pro-8」という非常に安価な製品になります。

価格は低いですがメモリ8GBを積んでいたりとそれなりにスペックはあります。ただ、SSDが128GBのeMMC(安価なストレージ)と心もとないので、増設が必要かもしれません。

動画を視聴したり、ネットを見るくらいであれば十分に動作すると口コミにも書かれていますので、それらの目的に購入するのはありだと思います。

間違ってもこのタブレットで何か画像編集をしたりなどは考えない方がよいですね。

CHUWIのミニPCのコスパランキング

最後にミニPCについて見ていきましょう。ノートやデスクトップパソコンは有名なので分かると思いますが、ミニPCについては最近出てきたものなので、見慣れない方も多いかもしれません。

ミニPCについては、以下の記事が参考になります。

	総合順位	総合点数	品番	価格	メモリ	メモリ/価格	メモリ順位	SSD	SSD/価格	SSD順位	CPU	Passmark	PassMark/価格	PassMark順位
Amazonへ	1	5	‎HeroBox Mini	22900	8	3.493449782	2	256	1.11790393	2	Intel N100	5630	2.458515284	1	5
Amazonへ	1	5	Larkbox X-2023	29900	12	4.013377926	1	512	1.712374582	1	Intel N100	5630	1.882943144	3	5
Amazonへ	3	8	CoreBox	51,900	16	3.082851638	3	512	0.9865125241	3	Core i3-1215U	10890	2.098265896	2	8

ミニPCはCHUWIは３種類の製品しか出していません。

その中で１位になったのは、「‎HeroBox Mini」と「Larkbox X-2023」の２種類です。

まずは「HeroBox Mini」と呼ばれる製品です。

メモリ8GB、SSDが256GBとなっており、価格通りのスペックだと感じる製品です。

これであれば、上記のミニPCの記事の製品を選ぶ方がよいかと思われます。

もう一つの１位の製品ですが、7000円程価格は上がりますが、メモリが12GB、SSDが512GBとなります。

7000円という価格差でメモリが4GB増え、SSDが倍増されるのでコスパ的にはこちらの製品の方がよいと感じます。

ですが、CHUWIのミニPCじゃなければダメという理由がなければ、違う会社のミニPCの方がコスパは良い傾向にあると考えられます。

CHUWIの品質はどうなのか～少し心配なところが・・・

CHUWIの製品で話題なのは、以下の「徳島の高校で貸し出しているCHUWI製タブレットが故障で使い物にならない」という記事。

生徒が自分のものではなく貸与されたものを優しく丁寧に扱うとは思えないので(ごめんなさい笑)、過酷な使用環境に耐えられなかったのでしょうか。

そのほか、X(旧Twitter)での評判を掘り起こしてみました。

全体的にはやはり徳島県のニュースや、Wi-Fiでの技適未取得などの影響で、酷評されている状況が散見されていました。

しかし、コスパの面ではやはり中国メーカー、この値段でこのスペックはすごいという評価もあります。

Xでのつぶやきを見るに、ある程度パソコンに対する知識があって、中級者以上の使う人を選ぶメーカーなのかなという印象があります。

また、初期不良などの対応を考えると、公式サイトではなくAmazonから購入した方が返品・交換がスムーズにいくことが多いので、よりよいと思います。

まとめ

CHUWIについてのまとめです。

もし安心してノートパソコンを購入したいのであれば以下の記事が参考になります。

ミニPCについては以下の記事が参考になります。

もし、国内製のパソコンをお探しであれば、マウスコンピューターはかなりおすすめのメーカーです。余計なソフトが入っておらず、サポート体制もしっかりしています。